夜景


夜の景色を見ようとした。

でも、部屋が明るくて、何も見えなかった。

窓ガラスに自分の姿が反射する。

嫌気がさしたので、僕は、その姿に殴りかかった。

窓ガラスの破片が宙を舞って、僕は血まみれになった。

弱気な僕は、自分を殺すことなんて出来なかった。

ガラス越しの空虚な自分を、一層愚かに感じた。


笑えば笑うほどおかしくなって

心がボロボロになることにも気がつけない。


何者にもなれない僕を

誰かに愛して欲しかった。