夕暮れに置いていかないで


ねぇ、いつからだろう

私の時間だけ

夕暮れで時は止まってまま

ねぇ、あなたはもう行ってしまうの


私は夕暮れに置き去り

世界は暗くて寒い夜が来て

そしてまた日が昇る

もう耐えられないの

太陽が世界の大地をいろんな色に染め上げる

決められたように繰り返す

でも私だけ永遠の夕暮れから出られない

お願いします

私を置いていかないで


私はついていけない

この世界に

この時間の流れに

夜は怖い

夜は寂しい

でもここも虚無

私には居場所がないの

また日が昇れば

また夕暮れがやってきて

恐ろしい夜がやってくる

そしてまた日は昇る


眩しい空は嫌いだ

直視できないの

希望なんて私には不釣り合いなんだ

だから絶望するだけなの

自分から絶望を背負いたいわけじゃない

一番怖いのは何もない事


変化していく時間

変化していく色

変化していく空

変化していく大地

そして、人は変わっていく生き物


私は出られない

永遠の夕暮れから踏み出せない

いつか踏み出す拒絶すら感じられなくなったら

私は私ではいられない

そのままでいい

変わらないままでいい

でもこのままではいられない

だから

透明になって

その先へ

消えていく